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コラム「類似制度との比較~委任による代理と家族信託~」についてアップしました。2018.03.23

委任は、委任者が一定の事務の処理を受任者に委託する契約であり、受任者は善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負います。

受任者が委任者のために自己の名において取得した権利は委任者に移転する義務を負いますが、受任者が委任者の代理人として法律行為を行う場合は、委任者に直接その法律効果が帰属します。

上記の様に、財産の管理という点では類似しますが、下記相違点があります。

・財産が受託者に移転しても名義も受託者の名義になるが、代理では財産は代理人に移転せず、名義も本人のままである。

・信託財産の管理・処分権限は受託者に専属し、委託者または受益者が直接に管理・処分等を行うことが出来ないが、代理は代理人と本人が管理・処分等を行うことができる。

・受託者による信託財産の管理・処分等の法律効果は、信託財産の権利者である受託者を通して信託財産に帰属しますが、代理では、代理人が行った法律行為の効果は、直接本人に帰属する。

・信託契約の当事者が死亡しても終了しませんが、代理は本人または代理人の死亡により終了します。